
ヒアルロン酸豊胸よりも仕上がりが柔らかく、98%が水分でできていると言われるアクアフィリング(アクアリフト)。そんなアクアフィリングによる豊胸で「しこりができてしまった」と一人の女性が相談にいらっしゃいました。生理食塩水で溶けると言われるアクアフィリングですが、完全に溶け切らず、注射針を使って吸引除去を行いました。なぜアクアフィリングが溶けなかったのでしょうか。実際に溶け残ったアクアフィリングの写真もありますので、お見逃しなく。
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アクアフィリング豊胸から6ヶ月、しこり除去の相談にいらした女性
こちらの女性は他院でのアクアフィリング豊胸後、バストが変形したとのことで悩まれていました。
形は左右非対称になり、不自然な盛り上がりができていることがお分かりいただけるでしょうか。その正体は、しこりです。右胸の内側上部と左胸の内側下部にしこりを認めました。
エコーで確認すると、アクアフィリングのしこりが散在していた
アクアフィリングのしこり除去の前に行った、エコー検査の画像をご覧ください。バスト内にはしこりが散在し、一部は大きな塊になっていました。除去手術にて、生理食塩水を注入してアクアフィリング溶解していきます。
【しこり除去】生理食塩水で溶けるはずのアクアフィリングが溶けない?
アクアフィリングのしこりを除去するために生理食塩水を注入したところ、一部は溶け切らずに残ってしまいました。生理食塩水で容易に溶けると言われるアクアフィリング。その真偽の程は定かではなさそうです。
アクアフィリングが溶けずに残った場合、当院では注射針を使って吸引し、除去しています。以下の写真は、吸引除去したアクアフィリングです。右の写真をご覧ください。吸引した注射器の中には、溶けずに残ったアクアフィリングが確認できます。
アクアフィリングは、安全性が不安視される豊胸術
アクアフィリングは生理食塩水で容易に溶かすことができると言われていますが、溶け切らないケースも少なくありません。なお、アクアフィリングが生理食塩水で完全に溶け切らない要因は未だ不明確です。
そもそも、アクアフィリング豊胸は安全性の面でアメリカ・韓国では認められていません。昨今、日本美容外科学会でもアクアフィリングを推奨しないことを表明しました。つまり、アクアフィリング豊胸は、しこりができるできないに限らず、安全性が不安視されているということです。
私たちがお勧めするのは、コンデンスリッチ豊胸
私たちがお勧めするのは、安全かつ自然な仕上がりが期待できるコンデンスリッチ(脂肪注入)豊胸です。当院で行ってきたコンデンスリッチ豊胸は、3,500症例を突破しました(2017年11月時点)。コンデンスリッチ豊胸は、自身の脂肪から不純物を取り除いて濃縮した「良質な脂肪」を注入するので拒絶反応がなく、注入技術次第でしこりのリスクを回避することができます。コンデンスリッチ豊胸について詳しく知りたい方は、「コンデンスリッチ豊胸とは」をご覧ください。
まとめ
- アクアフィリング豊胸からたった6ヶ月でしこりができてしまった女性
- アクアフィリングの除去を行うも、生理食塩水だけでは溶解除去できず
- 溶け切らずに残ったアクアフィリングを注射針で吸引し除去