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大橋 昌敬
2018-06-12

20年前の豊胸バッグ除去を決意した女性の手術報告〜Vol.1〜

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20年前の豊胸バッグ除去を決意した女性の手術報告〜Vol.1〜

本日ご紹介する女性ゲストは、若い頃に豊胸バッグを挿入されたとのこと。その豊胸バッグが20年の時を経て、重度のトラブルを起こしていました。豊胸バッグ除去前〜除去後までの一部始終をご覧ください。

まるで石のようなバスト。原因は約20年前に入れた豊胸バッグ

こちらのゲストは約20年前、他院で豊胸バッグを挿入されたそうです。バストの触感が石のようになり、変形も見られるため「バッグを除去して脂肪に置き換えたい」とのご希望でした。
バストの変形が著しいことは、下の写真でお分かりいただけると思います。硬くなったバストは寝ても横に流れず、極めて不自然です。

20年前に入れた豊胸シリコンバッグの姿

【除去前のエコー検査】豊胸バッグの破損と石灰化を確認

豊胸バッグ除去前にエコー検査を行うと、バストが硬くなっていた原因が明らかに。それは、バッグの破損と被膜(バッグを包み込むように形成される自己組織の膜)の高度の石灰化でした。石灰化とは、被膜の周りにカルシウムの結晶が沈着してしまうことです。この現象が強く出ると、このゲストのように胸が石のように硬くなってしまい、明らかに不自然な触り心地になってしまいます。

豊胸バッグと共に、石灰化した被膜を完全に除去

除去した豊胸バッグ

豊胸バッグを除去する場合、ほとんどのケースでは被膜をキレイ(破れないよう)に残します。被膜の中には血流がないので、この後いくら良い脂肪を注入しても脂肪に栄養が行き届かず、壊死してしまうからです。
ただ、今回はゲストご本人から「被膜も除去してほしい」との強いご要望があったため、被膜もキレイに除去しました。

豊胸バッグ挿入後に異変を感じたら速やかにエコー検査を

エラストグラフィー

石灰化が起こると脇からの豊胸バッグ除去が難しくなり、バストの切開を余儀なくされます。つまり、それほど重度のトラブルということです。今回のゲストは「いつの間にか硬くなり、変形していた」とお話しされていましたが、バッグの挿入後は、エコー検査でバストのコンディションをこまめにチェックすることが重要だと思います。
なお、今回のゲストは豊胸バッグを除去した後、ゲストご希望の「脂肪注入豊胸」を行っています。脂肪注入豊胸後の経過は本記事の続編(Vol.2)でご紹介しますので、今しばらくお待ちください。


まとめ

  • 豊胸バッグが入った女性のバストは、石のようにカチコチに
  • 20年の月日を経た豊胸バッグは破損し、石灰化を起こしていた
  • 長期(10年以上)にわたる豊胸バッグの挿入は大きなトラブルの元

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