
プチ豊胸とも呼ばれるヒアルロン酸豊胸は手軽なイメージが強く、「ヒアルロン酸豊胸くらいだったらやってみようかな」とお考えの方も少なくないと思います。しかし、そのヒアルロン酸豊胸で数多くの失敗が起こっている事実をご存知ですか? 特に多いのが、しこりができるという失敗です。ここでは、ヒアルロン酸豊胸後のしこりの原因を詳しく解説。今ヒアルロン酸豊胸を検討されている方は、必ずお読みください。
目次
ヒアルロン酸豊胸後にしこりが生じる5つの原因
ヒアルロン酸豊胸後のしこりの正体は、厚い被膜(ヒアルロン酸を包み込みように形成される膜)に覆われたヒアルロン酸です。
ヒアルロン酸注入後、その周囲に被膜が形成されるのは正常な反応で、たいていの場合は被膜が薄いうちに体内の酵素で分解されるので問題ありません。しかし、何らかの影響で被膜が厚くなるとヒアルロン酸が自然吸収されず、しこりと化してしまうのです。その原因としては、以下の5つが考えられます。
しこりの原因①注入量
ヒアルロン酸豊胸における1回の注入量は100〜150cc、多くても200cc程度と言われています。これ以上のヒアルロン酸を一度に注入すると、吸収される前に厚い被膜に覆われ、しこりになる可能性が高まるのです。
しこりの原因②塊での注入
注入量を守ったとしても、塊で注入されれば意味がありません。ヒアルロン酸の塊が大き過ぎると、完全に分解される前に厚い被膜が形成され、しこりとなってしまうからです。
本来は、早々に吸収されない程度の大きさを保ちつつ、しこりにはならない量のヒアルロン酸を注入しなくてはいけません。
しこりの原因③体質
ヒアルロン酸は人工物です。注入後、身体が拒絶反応を起こして、ヒアルロン酸の周囲に被膜を作ります。体質によってはその反応が強く出る方も多く、そうなると被膜が厚くなってしまうのです。結果、ヒアルロン酸が吸収されず、しこりができてしまいます。
しこりの原因④注入箇所
通常、ヒアルロン酸は乳腺下に注入されます。しかし、乳腺内や大胸筋内に注入されていたケースも少なくないようです。実際、こういった方達の除去治療を何度も行ってきました。
乳腺内や大胸筋内へのヒアルロン酸注入は炎症を起こしやすく、しこりが瘢痕化(はんこんか)してしまうこともあります。ここまで来ると溶解除去、つまり注射針での除去ができません。胸を切開して摘出する方法を余儀なくされるのです。
しこりの原因⑤くり返し注入
ヒアルロン酸豊胸はいずれ吸収されるので、効果を持続するにはくり返しの注入が必要でしょう。しかし、ヒアルロン酸豊胸をくり返し行うことで、しこりのリスクが高くなります。
時には複数のしこりができることも。実際、片胸40個以上のしこりを除去したケースもあります(詳しくは、【閲覧注意!】衝撃のヒアルロン酸豊胸しこり事件簿 でご覧ください)。
衝撃? ヒアルロン酸豊胸後、硬く変形した胸
ヒアルロン酸豊胸のしこりの実例をご覧いただきましょう。他院でヒアルロン酸豊胸を受けたゲストの写真です。バストがいびつな形になってしまったと深くお悩みで、ヒアルロン酸除去の相談にいらっしゃいました。写真を見ただけでも、バストが硬そうな印象を受けると思います。実際に触ってみるとその通り、しこりができてガチガチに硬くなっていました。
美しくなるために受けたはずのヒアルロン酸豊胸で、このような結果になってしまったゲストのお気持ちを考えると、当時の担当医に大きな不信感が募ります。
ヒアルロン酸のしこりを溶解除去後、コンデンスリッチ豊胸で対応
このゲストには、ヒアルロン酸の溶解除去とコンデンスリッチ豊胸を行いました。ヒアルロン酸除去前とコンデンスリッチ豊胸後(ヒアルロン酸除去済)の比較画像をご覧ください。不自然な形だったバストが、ここまで自然な状態になりました。
軽い気持ちで受けたヒアルロン酸豊胸の裏には、大きなリスクが
ヒアルロン酸豊胸を全否定するわけではありませんが、硬く、しこりになるリスクがあるということを是非知っておいてください。私たちが伝えたいのは、「ヒアルロン酸豊胸なら気軽にできそう」「安いから」。そのような理由だけで選択することは非常にリスキーだということです。
現在、ヒアルロン酸豊胸を検討されている方がいらっしゃいましたら、もう一度よく考えてみてはいかがでしょうか。
まとめ
- 他院のヒアルロン酸豊胸を受けたゲストの胸は、しこりでガチガチに
- ヒアルロン酸豊胸後のしこりの原因は、体質や注入量などさまざま
- 安さや手術の手軽さだけでヒアルロン酸豊胸を選択するのはハイリスク