
脂肪注入豊胸の中でもピュアグラフト豊胸での手術を視野に入れている方、こちらを見てからもう一度考えてみてください。ピュアグラフト豊胸の失敗例(しこり)や定着率の真相に迫ります。
目次
ピュアグラフト豊胸は、クリーンな脂肪を注入
通常の脂肪注入豊胸では、採取した脂肪をそのまま注入します。その中には麻酔液や血液などの不純物が含まれています。手作業や一般的な遠心分離器を使うなどして洗浄する方法もありましたが、不純物をきれいに取り除くことは困難でした。
そんな中登場したのが、「ピュアグラフト豊胸」です。二重構造の専用フィルター使用によって、水分の多い不純物を取り除くことができます。つまり、クリーンな脂肪を注入することができるのです。
クリーンな注入脂肪のピュアグラフト豊胸でも失敗する?
クリーンな脂肪を注入するからと言って「一切失敗しないのか」と言うと、そうではありません。実際、THE CLINIC は他院のピュアグラフト豊胸の失敗修正を行った経験があります。
他院のピュアグラフト豊胸直後、しこりが生じた例
6ヶ月前、他院でピュアグラフト豊胸を受けられたゲストの写真をご覧ください。術後すぐに両側のしこりを自覚されたそうで、当院のしこり除去外来にいらっしゃいました。 バストの見た目は普通ですが、エコー検査では右に3㎝、左に8㎝のしこりを確認しています(写真左の青マーカー部分が、しこりの位置)。乳房下縁からしこりを溶解し、ベイザーリポ(脂肪吸引)で除去しました。
ピュアグラフト豊胸で失敗(しこり)が生じた原因は?
今回のゲストは、なぜピュアグラフト豊胸でしこりができてしまったのでしょう。考えられる原因は、以下の3つです。
ピュアグラフト豊胸のしこりの原因①脂肪の注入量
これまで再三お伝えしていますが、「脂肪を注入すればその分大きくなる」という考えは大きな間違いです。これはピュアグラフト豊胸に限ったことではなく、脂肪注入豊胸全てに言えます。
実は、1度の手術で注入できる脂肪量には限度があり、その量は片胸250cc程度までです。これ以上の注入はしこりの原因になり得ます。脂肪がぎゅうぎゅう詰めになり、脂肪全体に栄養が行き渡らなくなるからです。
もし250cc以上の注入を希望される場合は、複数回に分けて脂肪を注入する必要があります。
ピュアグラフト豊胸のしこりの原因②脂肪の注入方法
しこりの原因は注入量だけでなく、注入方法にも関係します。こちらも勘違いされがちなのですが、「塊で注入すると大きくなる、定着する」という考え。これでは脂肪の中心部分に栄養(血流)が行き渡らず、脂肪が壊死してしまいます。
本来であれば、皮下、乳腺下、大胸筋内、大胸筋下の各層に細長く分散して注入する必要があるのです。
ピュアグラフト豊胸のしこりの原因③注入脂肪の質
ピュアグラフト豊胸の注入脂肪は、洗浄されたクリーンな脂肪とお話ししました。ただ、加工方法のメカニズム上、老化細胞や死活細胞まではしっかり除去できていません。これらは、注入脂肪の生き残りを妨げる(脂肪壊死に関係する)細胞です。そのため、注入脂肪の質もしこりの原因のひとつとして考えられるでしょう。
ピュアグラフト豊胸とコンデンスリッチ豊胸、定着するのはどっち?
ずばり、コンデンスリッチ豊胸の方がより定着すると考えられます。ピュアグラフト豊胸の注入脂肪の中には、30〜40%の洗浄液が含まれているからです。洗浄液は体内に吸収されますから、注入物の30~40%程度は体内に吸収されると推測できます。
一方のコンデンスリッチ豊胸では、採取した脂肪から不純物を取り除き、濃縮した良質な脂肪を注入します。コンデンスリッチ豊胸の方が元々脂肪に含まれる幹細胞の密度(図:赤い粒)が高く、洗浄液も含まれていません。幹細胞は脂肪の定着を助ける細胞として知られているので、その密度が高いコンデンスリッチ豊胸に軍配が上がるでしょう。
定着重視なら、コンデンスリッチ豊胸 or セルチャー豊胸
ピュアグラフト豊胸は決して悪い施術ではありません。ただ、コンデンスリッチ豊胸に比べると注入脂肪の質は劣りますし、考えられる定着率にも差が出ます。だからこそ、私たちは「コンデンスリッチ豊胸」、もしくは再生医療豊胸の「セルチャー豊胸」をお勧めしています。
もしピュアグラフト豊胸を視野に入れている方がいらっしゃいましたら、コンデンスリッチ豊胸やセルチャー豊胸も検討施術に入れてみてはいかがでしょうか。
コンデンスリッチ豊胸の症例写真
セルチャー豊胸の症例写真
まとめ
- ピュアグラフト豊胸は脂肪注入豊胸の一種
- ピュアグラフト豊胸の注入脂肪には洗浄液が含まれている=吸収される
- 当院のお勧めは、コンデンスリッチ豊胸・セルチャー豊胸