
先日、他院でヒアルロン酸豊胸を行ったものの、しこりができ、その除去のためにご来院くださったゲストの診察をしました。こちらのゲストが、その後、脂肪注入豊胸を希望されましたので、今回はこういったケースの手術のポイントを解説していきたいと思います。
目次
ヒアルロン酸豊胸を脂肪注入豊胸に置き換えるときの2つのポイント
ヒアルロン酸豊胸から脂肪注入豊胸に置き換える際、注意したいポイントは2つあります。ひとつは、 ”乳腺用エコー” を使ってバスト内に残ったヒアルロン酸の状態を正しく確認すること。もうひとつは、ヒアルロン酸を除去したあとで脂肪を注入するまでに期間を置くことです。
①乳腺用のエコーを使って、かたまりになっているヒアルロン酸を除去する
ヒアルロン酸豊胸を脂肪注入豊胸に置き換える第一のステップとして、まずはバスト内に残ったヒアルロン酸の状態を正しく把握しておく必要があります。これは、脂肪注入豊胸で、注入した脂肪をしっかり定着させるため。もしバスト内にヒアルロン酸のかたまりが残っていると、誤ってそこに脂肪を注入してしまった場合、脂肪は血流を受けられずに、壊死してしまうのです。
ただ、バスト内にヒアルロン酸がどのような状態で残っているかは、触診では判断ができません。そこで当院では、乳腺用エコーを使ってバスト内の様子を確認していきます。ヒアルロン酸が少量であればそこを避けて脂肪を注入し、大きなかたまりであれば溶解液(ヒアルロニダーゼ)を注入してこれを除去した後で脂肪を注入するのです。
②ヒアルロン酸を除去してから、2週間以上あけて脂肪を注入する
ヒアルロン酸が大きなかたまりで残っていて、これを除去してから脂肪注入豊胸を行うケースでは2週間以上、期間をあける必要があります(先にお伝えしていますが、ヒアルロン酸が少量の場合には除去せずそこを避けて脂肪注入を行いますので、この必要はありません)。これは、ヒアルロン酸のかたまりを除去したときにできる組織の隙間が閉じるのを待つためです。
そもそもヒアルロン酸は、バスト内の組織を押し広げて注入しているもの。除去すれば当然隙間ができます。この隙間がある状態で脂肪を注入すると、ここにかたまりで脂肪が流れ、しこりの原因になってしまうのです。
【症例】ヒアルロン酸豊胸から脂肪注入豊胸へ
それでは最後に、今回ご来院くださったゲストの症例写真をお見せしましょう。
いかがですか?
サイズ・形・触りごこち全てにご満足いただきました。
こちらの、ヒアルロン酸豊胸→脂肪注入豊胸手術の詳細
●エコー診断:¥10,000
●ヒアルロニダーゼ(しこり1個) :¥100,000〜
●術中エコー使用料:¥100,000
●しこり除去(ベイザー使用) 片胸:¥200,000〜
●コンデンスリッチ豊胸(ベイザー併用) :¥1,080,000
まとめ
- ヒアルロン酸豊胸から脂肪注入豊胸の置き換えには2つのポイントがある
- ひとつは、エコーを使用してバスト内の状態を正しく確認すること
- もうひとつは、ヒアルロン酸の除去から脂肪注入までは期間をあけること